アスペルガー症候群の従業員に必要な配慮って何だろう?理解してみんなが働きやすい職場に。
アスペルガー症候群という病名を1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
その一方で、聞いたことはあるもののその実態を正確には把握していないといった方も多いと思います。
アスペルガー症候群は自閉症や広汎性発達障害と呼称も様々でしたが、2013年頃から自閉スペクトラム症としてまとめて表現されるようになりました。
自閉スペクトラム症の呼称よりもアスペルガー症候群としての呼称のほうがなじみがある方も多いと想定して、このブログではアスペルガー症候群として表記しますが、厳密には自閉スペクトラム症のことを記述しています。
アスペルガー症候群(つまり正しくは自閉スペクトラム症)は生まれつきの脳機能障害で100人に1人の割合で発現しているとされています。
症状に共通した傾向はあるものの、その程度や現れ方は多種多様です。
そのため全ケースに当てはまるわけではありませんが、一般的に配慮することで当事者の負担が軽減できるようなポイントをこのブログではご紹介しています。
理解が進むことで、より働きやすい職場の形成へ繋がることを願っています。
最後までお読みいただけると嬉しいです。
目次
- ○ アスペルガー症候群の原因や症状って?
- ○ アスペルガー症候群に具体的な診断基準はあるの?
- ○ アスペルガー症候群の人にとって必要な配慮とは
- ○ アスペルガー症候群にかかわらず、みんなが働きやすい職場に!
アスペルガー症候群の原因や症状って?
正確にご紹介するために、厚生労働省の健康情報サイト(e-ヘルスネット)を参照し、要約して記述します。
結論として、原因はまだ特定されていません。しかし、多くの遺伝的な要因が複雑に関与して起こる、生まれつきの脳の機能障害と考えられています。
心ない言葉を掛けられて悩んでいたり、責任を感じる親御さんがいるかもしれませんが決して親の育て方が原因ではないと明言されています。
冒頭でも述べたように、症状は多種多様であり、重症度も様々です。言語やコミュニケーションの障害が認められることが多く、感情を共有することが苦手なため対人関係に問題を抱えるケースもあります。
アスペルガー症候群に具体的な診断基準はあるの?
具体的な診断についてはDSM-5で定められており、診断では次の基準に該当するかも判断基準になります。
○複数の状況で社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における持続的欠陥があること
○行動、興味、または活動の限定された反復的な様式が2つ以上あること(情動的、反復的な身体の運動や会話、固執やこだわり、極めて限定され執着する興味、感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さ など)
○発達早期から上記の症状が存在していること
○発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が障害されていること
○これらの障害が、知的能力障害(知的障害)や全般性発達遅延ではうまく説明されないこと
「精神疾患の診断・統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」の第5版を指します。
精神疾患の診断・統計マニュアルでは、精神疾患の定義などを示していて、国際的に利用されているものです。
アスペルガー症候群の人にとって必要な配慮とは
先述した通り、コミュニケーションに苦手が多く対人関係上の問題が多く見られます。
他人とコミュニケーションをはかるうえで、相手の立場になって物事を考えたり気持ちを推し量ったりすることが苦手なため、相手が発したことばを文字通りに受け止めてしまうことがあります。
そのため、はっきりした表現ではなくその場の雰囲気や相手の表情などからニュアンスを汲む必要があるシーンなどで特にコミュニケーションの摩擦が起きがちです。
これを職場でのコミュニケーションに落とし込んで考えると、仕事の指示をする際は時間などを明確に提示することで、相手の判断力に委ねるよりもコミュニケーションエラーが起こることを避けることができます。
その他、特定のことにこだわりが強かったり、外部からの刺激に敏感なケースもあります。
何がその人にとってストレスになっているかを捉え、可能な限り配慮ができると理想的ですね。
アスペルガー症候群にかかわらず、みんなが働きやすい職場に!
今回はアスペルガー症候群(自閉スペクトラム症)についてご紹介しました。
冒頭でも述べたとおり、100人に1人がこの症状を持っているといわれています。
決して少なくない割合かと思うので、あなたの身近にも配慮を必要としている人がいるかもしれません。
特に職場で配慮が必要なシーンがあれば、理解のもとサポートできると良いですね。
アスペルガー症候群(自閉スペクトラム症)は症状によっては障害年金の受給対象になることもあります。
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