キャリアコンサルタントってどんな仕事?資格の取得方法や活躍シーンについてご紹介
キャリアコンサルタントという職業をご存知ですか?
実際に耳にしたことがあったり、ネーミングからなんとなくキャリアの相談に乗ってくれる人でしょ?といったイメージが浮かぶかと思います。
実は国としても力を入れているキャリアコンサルタントの普及と活用。
今回のブログでは、そんなキャリアコンサルタントについてどんな役割を担っているのか、またキャリアコンサルタントになるための方法などについて取り上げます。
キャリアコンサルを受けたい方も、キャリアコンサルタントになりたい方も必見です。
ぜひ、最後までお読みいただけると嬉しいです。
目次
- ○ キャリアコンサルタントってどんな仕事?
- ・ジョブカードってなんだろう?
- ○ キャリアコンサルタントになるには
- ・キャリアコンサルタントの難易度とは?
- ○ キャリコンサルタントに期待されること
- ○ おわりに
キャリアコンサルタントってどんな仕事?
さっそく、キャリアコンサルタントがどのような仕事をする人なのかについて確認していきましょう。
職業について、内容・就労する方法・求められる知識・スキルや、どのような人が向いているかなどが総合的にわかる厚生労働省発のサイト職業情報提供サイト「jobtag」にも解説があるので、そちらの記載をもとにまとめると次のような仕事といえます。
・相談者の職業選択等に際して、適切な選択ができるよう助言をする
・適切な助言のために、相談者の経歴や特性を整理し、自己理解を促進する役割を担う
・相談者の意思決定によってより良い人生が切り拓かれるよう支援する
相談は面談方式をとることもあれば、グループで行われるケースもあります。
また、ジョブカードの作成もキャリアコンサルタントに課せられた重要な業務です。
ジョブカードってなんだろう?
ジョブカードとは、「生涯を通じたキャリアプランニング」や「職業能力証明」に役立ててもらうことを狙いとしたツールです。その様式は厚生労働省によって定められ、キャリアコンサルティングの場でも用いられています。
ジョブカードの作成を通じて、自分のこれまでの歩み(学習歴や活動歴)などをまとめることができるのはもちろん、自分のアピールポイントに新たに気づけたりと自己分析のきっかけにもなります。
キャリアコンサルタントになるには
ここまで紹介したようなキャリア相談の専門家としてキャリアコンサルタントを名乗るには、キャリアコンサルタント試験等に合格して名簿に登録する必要があります。
登録のためには、「キャリアコンサルタント試験」「キャリアコンサルティング技能検定(1級または2級)」のいずれかに合格する必要がありますが、これらの試験を受けるための要件がそれぞれ異なる点に注意が必要です。
それぞれの試験の概要と要件について整理すると次の通りになります。
・キャリアコンサルタント試験
職業能力開発促進法に基づき、厚生労働大臣の登録を受けた登録試験機関が実施する国家資格試験であり、学科試験と実技試験(論述と面接がある)によって行われます。
受験資格は、つぎの3つのうちいずれかを満たすことが求められます。①厚生労働大臣が認定する講習※の課程を修了
③労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有している
③技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格している
※講習の受講で受験資格を得る場合、認定機関で受講することになりますが、別途費用がかかることに注意しましょう。
・キャリアコンサルティング技能検定は、1級と2級にわかれ、さらにそれぞれの受験要件が設けられています。
<1級>
①10年以上の実務経験を有する者
②9年以上の実務経験を有する者で、大学において検定職種に関する科目について20単位以上修得し、卒業したもの
③9年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験の受験要件を満たすものとして厚生労働大臣が認定する講習を修了したもの又はこれと同等以上の講習を修了したもの
④8年以上の実務経験を有する者で、大学院において検定職種に関する科目について8単位以上修得し、修了したもの
⑤8年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験※3に合格したもの、又はキャリアコンサルタントであるもの
⑥2級の技能検定に合格した者で、その後、3年以上の実務経験を有するもの
<2級>
①5年以上の実務経験を有する者
②4年以上の実務経験を有する者で、大学において検定職種に関する科目について20単位以上修得し、卒業したもの
③4年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験の受験要件を満たすものとして厚生労働大臣が認定する講習を修了したもの又はこれと同等以上の講習を修了したもの
④3年以上の実務経験を有する者で、大学院において検定職種に関する科目について8単位以上修得し、修了したもの
⑤3年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験に合格したもの、又はキャリアコンサルタントであるもの
キャリアコンサルタントの難易度とは?
気になるのはキャリアコンサルタントになるにはどれだけ勉強をする必要があるの?といった難易度ですよね。
上述した通り、受験要件も設けられていることからも分かるとおり、実務経験のほか、講習の受講や大学等の履修科目などから予め一定の知識を備えていることを求められていることがわかります。
受験要件を満たすだけの素地があるかたという前提でも、国家資格キャリアコンサルタント試験の平均合格率は学科・実技ともに約65%前後とされています。
キャリコンサルタントに期待されること
キャリアコンサルタントの期待役割についても気になるところかと思いますが、厚生労働省がキャリアコンサルティングの活用と効果について発信している内容からもわかるように、「キャリアコンサルティングを受けることを通じて、自分の適性や能力がどんなものなのか、また潜在的な関心などを自覚して、自己に対する理解を深めるとともに、自分にマッチした仕事を自己選択できるようになる」ことをサポートするアドバイザーとしての役割がキャリアコンサルタントには求められています。
おわりに
いかがだったでしょうか。ここまでご紹介したキャリアコンサルタントですが、実は私(太山)もキャリアコンサルティング技能士の2級を保有しています。
私は障害年金のご相談等をはじめとした社労士業のほかに、相談支援事業所の相談支援専門員も担っていますが、いずれもご相談者様のこれまでの歩みや希望をヒアリングしながら、より良い方向へと導けるよう、必要な助言や提案が求められる立場です。
そこでキャリアコンサルタントの資格取得を通じて得た知見は活きていると感じています。
私を例にしましたが、このようにキャリアコンサルタントとしての活動の他にも、他の職種や役職との相乗効果を見据えて勉強してみるのも良いかもしれません。
このブログをきっかけに、キャリアコンサルタントについての興味が増し、更に詳しくキャリアコンサルタントについて調べる契機になっていると嬉しいです。