インナーチャイルドについて考える。アダルトチルドレンとの関係性は?
インナーチャイルドという概念をご存知でしょうか?
心理学の用語として見聞きしたことがある方も多いかもしれません。
その一方で、その意味を問われたとき、答えに戸惑ってしまう方も多いのでは。
というのもインナーチャイルドとアダルトチルドレンを概念として混同している方が多いのです。
このブログでは、そんなインナーチャイルドとアダルトチルドレンについてご紹介しています。
心当たりのある方も、そうでない方も、参考になれば幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
目次
インナーチャイルドとは
インナーチャイルドという単語からもイメージが浮かぶように、インナーチャイルドとは自分自身の中にある「内なる子ども」のことを指しています。
内なる子どもといったニュアンスで「童心にかえる」「子ども心を忘れない」などといった表現もしますが、このインナーチャイルドはそういったポジティブなイメージとは異なり、幼いころのネガティブな記憶や感情のこととして意味します。つまり、インナーチャイルドとは「傷ついている子どもの心」「子供の時に抱いた負の感情」を指すとされています。
後述するアダルトチルドレンはインナーチャイルドが表出しやすく、インナーチャイルドが表出してしまうと社会生活に支障を及ぼすこともあります。
アダルトチルドレンがそういったインナーチャイルド表出の問題に直面したとき、原因に向き合って回復するためにインナーチャイルドという概念を理解しておくことはとても重要といえます。
傷ついた子どもの心であるインナーチャイルドは、誰かに気づいてもらい理解されることを切望し、傷や心の隙間を埋めて癒すような愛情を求めてしまうのだと考えられています。
インナーチャイルドを抱える背景とは
インナーチャイルドを抱える、つまり子ども時代に心が傷ついてしまう背景としてイメージしやすいものに、虐待によるトラウマが挙げられるでしょう。
大人からの虐待は子どもにとって抜け出せない地獄であり、心に深い傷を負います。
このようにイメージしやすい背景のほかにも、他の兄弟といつも比べられて育った、ネグレクト等の機能不全家庭で育った、周囲の大人に甘えられる環境ではなかったなど、感情の抑制によって子ども心が傷ついていることもあります。
インナーチャイルドを抱えたまま大人になると
ここまで述べたインナーチャイルド=傷ついた子どもの心という概念に対し、「アダルトチルドレン」はその単語の通り「大人になった子供」を意味します。具体的には、子供時代のトラウマ(つまり抱えているインナーチャイルド)が大人になる過程においても受け継がれているため、心が健全な成長をできていない状況を指します。
インナーチャイルドは周囲の環境のために子ども時代に思いっきり子どもとして生きることができず、どこかが欠落したまま大人になってしまっているといえます。
それによって、本人に自覚がないままにインナーチャイルドを抱えたままで大人になっており、そのインナーチャイルドによって生きづらさの原因に繋がるのです。
インナーチャイルドを癒すことの効果
インナーチャイルドを抱えたまま成長してアダルトチルドレンになっても、インナーチャイルドを癒すことで生きづらさを軽減することができます。
第1章でも述べたように、インナーチャイルドという概念こそが、回復のために根本原因を把握するために生まれたとされています。
インナーチャイルドという概念を理解し、自分のなかにインナーチャイルドが存在するということを自覚し、そこからやっとインナーチャイルドの癒しに向かって動き始めることができます。
インナーチャイルドを癒す方法は決められたものではなく、その人にとってフィットする方法を選択してかまいません。
たとえばインナーチャイルドを癒す工程として、自分は子どものころに何に苦しみ・何を望んでいたのかといった心が傷ついた体験と向き合うために紙に書き出してみるのも良いでしょう。自分の過去を見つめ直し、抑制してきた感情を出し切ることで癒やしにつながるとされています。
おわりに
インナーチャイルドやアダルトチルドレンといった言葉はなんとなく耳にしたことがあっても、これまでその言葉の意味は知らなかったという方もいたのではないでしょうか。このブログの内容を通じて、これらを知るきっかけとなればうれしいです。
自身のインナーチャイルドについて悩んでいる方はオンラインカウンセリングを利用して相談してみても良いかもしれませんね。
このブログでは週に1度のペースで更新しています。幅広いテーマで多くの方にとって参考になる情報を発信していますので、ぜひ過去ブログも含めご覧いただけると嬉しいです。