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ユング派とは?ユング心理学について

ユング派と呼ばれる心理学に触れたことはありますか?

スイスの精神科医であり心理学者でもあった、ユング(カール・グスタフ・ユング)による心理学のことで、ユング派やユング心理学とよばれています。

このブログでは、日本のカウンセリングで多く用いられているユング心理学についてまとめています。

本ブログを作成するにあたって参考にした書籍もご紹介しているので、ぜひ最後まで御覧ください。

目次

ユングってどんなひと?

ユング(カール・グスタフ・ユング)はスイスの精神科医であり心理学者であり、分析心理学という思想体系を作り上げた方です。
ユングは同じく思想家のフロイトやアドラーのようにユダヤ人としてのルーツを持っていません。このユダヤ人というルーツは思考にも多大な影響を及ぼし、特にフロイトに関してはユダヤ人であることによって迫害や辱めにあった子ども時代の経験が根底にあるといわれています。
フロイトのように生まれ育った環境が思考に影響がある思想家がいる一方で、ユングは比較的に血筋や家柄に恵まれて、ユング本人も知的エリート層としての人生を歩んでいたことから社会的成功への強い執着は持っていないとされています。

参考書籍『人は迷いをどう解きほぐせるか フロイトかユングかアドラーか』/杉山崇 著

ユングを知るにあたって、大学教授であり臨床心理士の杉山崇(すぎやま・たかし)さんによる『人は迷いをどう解きほぐせるか フロイトかユングかアドラーか』を参考書籍としました。
ユングについてだけを述べるのではなく、ユングを、思想療法家・心理思想家であるフロイト、そして内科医や眼科医としての背景があるアドラーの考えと比較して書かれているので、ユングの特徴を捉えやすかったです。
ユング、フロイト、アドラーの名言を見出しに、その名言が語られた背景や思想を解説してくれるといった作りで、「自分はユングの言葉や考えに共感できるなぁ」「フロイトの考え方は自分にとっては新鮮で気づきが多いなぁ」「アドラーの教えは今の自分に必要な視点だなぁ」などといったように読み手がそれぞれに感じながら読み進められます。
杉山先生も書籍内で、「3人の心理療法家はそれぞれに個性豊かで、それぞれ異なる視点で人を見ています。その3人の名言を重ね合わせればより良く生きられることは間違いありません」とおっしゃっておられました。
本ブログ記事でユングについて興味を持った方はぜひこちらの書籍をご覧になってみてくださいね。

ユングによる心理学の背景にある思想とは

ユングは他の心理療法家と比較しても病理に対し寛大な思想を持っており、精神疾患の患者と向き合い、「幸せは自分自身の内側の豊かさにある」といった考えのもと、普通と異なる状態の人であってもそれだけで不健康として扱わずに、「その人なりの健康」として否定や非難をすることはなかったといいます。
ユングが残した名言の中にも『理解できない人のことを愚か者としてみなしてしまうことが、人間にはよくあります』『自分が病んでいることを知っている患者は、自分に無頓着な方々よりも、ずっと個性豊かなものです』といったものがあります。これらの言葉からもユングのスタンスが見て取れるのではないでしょうか。

ユング派が日本で人気な理由

日本ではユング派が広く普及し、カウンセリングを掲げるHPでも多くのカウンセラーのプロフィールで「ユング派」と記載されているのを見かけます。
しかし参考書籍内では『ユングの分析心理学は、世界的にみるとカウンセリング/心理療法の世界ではあまり有名ではありません』と触れられていました。
日本でユング派が浸透している理由の考察として、参考書籍著者の杉山先生は『日本人の遺伝傾向や「詫び寂び」を尊ぶ日本文化に通じる何かがあると考えています』と述べられていました。

おわりに

いかがだったでしょうか。
これまでもオンラインカウンセリング箱庭療法といったテーマでブログを綴ってきましたが、ブログを作成するにあたって調べたり参考にした情報の中で「ユング派」というキーワードに触れることが多く、私自身すごくユングに対して興味がありました。
そこで今回、ユングに焦点をあてたブログテーマにしようと決めてからは、上述した参考書籍『人は迷いをどう解きほぐせるか フロイトかユングかアドラーか』からユングの人物像を掴むことから始めました。
もっともっと奥深い学問であることは承知の上ですが、どういった系譜で今日の心理学やカウンセリングのありかたに至ったのかを知るきっかけとなりました。

このブログは毎週月曜日、様々なテーマで更新しています。
今回のようにテーマに沿って私自身も書籍等から学びを深められるよう努めていますので、ぜひ、またご覧いただけると嬉しいです。

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