ヨシタケシンスケさんも悩んでいる「微うつ(軽度のうつ)」ってどんな症状?
ヨシタケシンスケさんの絵本やイラストは皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
わたしもヨシタケシンスケさんの作品の大ファンで、みなさんにも観ていただけたらと、事務所の本棚にも絵本を置いています。
現在全国を巡回した展覧会が開催されていますが、私も足を運びました。上の写真はその展覧会でいただいたカードです。
展覧会には沢山の人が来ているため出口付近にあるグッズ販売に行くには列に並ぶ必要があるほど(!)
その時間も退屈しないように随所に工夫が凝らしてありました。
このカードはその中のおたのしみのひとつで、ゆる~い将来の占いみたいなものです^^
絵本の物語やイラストから、作り手であるヨシタケさんの体温が伝わってくるような優しい作風が魅力ですが、実はヨシタケシンスケさんは長らく「微うつ」に悩まされていると明かされています。
微うつ(軽度のうつ)とはどんな症状なのかを知るとともに、こころや気持ちがしんどい状態に悩まされたヨシタケシンスケさんだからこその発信や取り組みにも触れていきたいと思います。
ぜひ、最後までお読みいただけると嬉しいです。
目次
ヨシタケシンスケさんについて
ヨシタケシンスケさんは、いまは絵本作家・イラストレーターとして大活躍されていますが、はじめから今のようなお仕事をされていたわけではありません。
もともとは、筑波大学および同大学院で総合造形を学ばれ、そこでは身体や顔に装着する「かぶり物」を作っておられました。(ヨシタケシンスケ展かもしれない、でも被り物が展示されていました!)
卒業後は、映画等で使われるミニチュアや小道具を作る仕事を志すもののゲーム会社に就職することになりますが、半年で退職されました。この会社員時代に業務中こっそりと書いていた落書きが、のちにイラストレーターとしての活躍に繋がることになります。
会社を退職した後には広告美術のお仕事を少しずつ始められるようになり、40歳の頃に初のオリジナル絵本『りんごかもしれない』を出版されました。
写真は、過去ブログでも紹介した伊藤亜紗さんによる『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)の裏表紙のイラストです。新書版には装丁がヨシタケシンスケさんのイラストが表紙と裏表紙に書かれています。
*ヨシタケシンスケさんの公式webサイトのプロフィール紹介ページでもかわいらしいイラストとともに経歴を確認できるので、ぜひのぞいてみてください。
魅力的な作品あれこれ
ヨシタケシンスケさんはこれまでに多くの作品を発表されており、公式サイトで一覧をみることができます!
数ある中でも私の個人的なお気に入りは、写真にある「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」です。
(クリスマスバージョンの表紙も持っているのがちょっとした自慢です!笑)
この作品は、ふつうに表紙から順にページをめくる読み方でもほっこりと励まされるのですが、わたしは裏表紙から逆順で読んでいくのがお気に入りです。
逆から読むことで「〇〇だけど〇〇」といった構成が逆転して力の抜けた感じがして好きです。ダ・ヴィンチwebでも解説がされていますが、むやみにポジティブに転換させるのではなく、「ま、悪くないか」と思えるような内容に、結果的に励まされてしまうのがまさにヨシタケシンスケの世界なのです。
ヨシタケシンスケさんの作品の裏側にあるもの
ヨシタケシンスケさんの作品には良い意味で肩の力が抜けた優しい世界が広がりますが、その作り手であるヨシタケシンスケさん自身が他人に説明しがたいしんどさに悩まされてきた経験が反映されているように思います。
動画内では明言はありませんが、ヨシタケさんはご自身について「微うつ」であると告白されています。
微うつの“微”は、いわゆる微熱のそれと同じ意味合いなのですが、だからといって軽んじれるものではありません。
落ち込みや無気力がみられるうつ病には軽度・中等度・重度といった段階があるとされており、以下に挙げたサインのうち当てはまるものが多いほど深刻であると考えられます。
(あくまで参考としてのご紹介です。正確な診断は医師のもとを訪ねましょう)
・集中力と注意力の減
・自己評価と自信の低下
・罪責感と無価値感
・将来に対する希望のない悲観的な見方
・自傷あるいは自殺の観念や行為
・睡眠障害
・食欲不振
上に挙げた表現はすこし難しいですが、簡単に説明すると、「おちこみ」「興味や喜びなどの感情が小さくなる」「疲れやすくなる」といった初期サインから始まり、次第にそれらが深刻化して社会的・職業的・家庭的な活動を続けることが難しくなっているほど程度が重くなるとされています。
以前、弊社のGoogleビジネスページでもご紹介させていただいたことがあるのですが、“生きるのがしんどいあなたのためのweb空間”といったコンセプトの「かくれてしまえばいいのです」というものがあるのをご存知ですか?
次の動画では、このWebサイトの概要を1分にまとめてくれています。
この「かくれが」を作るに至った背景についてヨシタケシンスケさんが語られている動画もあります。
実際に私もこのWebサイトにかくれてみた経験があるのですが、他の訪問者も仮想空間に存在するので、自分以外にも同じタイミングでここを訪れている(=つまり悩んでいる)方がいることにまずホッとした気持ちになりました。
この“かくれが”もそうですが、ヨシタケシンスケさんご自身が痛みを知っている方だからこそ、こうして幅広い人の心に届く作品や取り組みが生まれるのだなと改めて感じました。
ヨシタケシンスケ展かもしれない が開催中です
ヨシタケシンスケさんは現在、全国巡回の「 ヨシタケシンスケ展かもしれない」を開催されていて、現在は岡山会場での開催です。
2022年から全国を順番に回っておられますが、会期序盤で兵庫県でも開催されていたもののタイミングが合わず、私は金沢の21世紀美術館での開催に足を運びました。
そしてなんと!2025年にふたたびの東京開催が決定し、なんとたっぷり増量タイプとのことですから、ファンとしては東京以降も追加開催を期待したいところです。
写真のカードは冒頭でもご紹介したカードの裏面で、私のみらいは「すごーくからだがやわらかいひと」のようです^^こういったユニークさがほっこりと癒されますよね。
おわりに
ヨシタケシンスケさんの作品は唯一無二の温かみがあります。上の写真はヨシタケシンスケ展かもしれないで販売されていたグッズですが、絵本から飛び出してきたようで本当にかわいいです。
東京の追加巡回の発表に続いて、まだこの先に近畿圏でも巡回があるかもしれませんが、気になる方は秋のお出かけとして岡山まで足をのばしてみるのはいかがでしょうか。
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