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神経症は障害年金の対象外ってホント?人格障害についても併せて解説

神経症や人格障害という言葉を聞いたことはありますか?

なんとなくニュアンスでイメージができるけれど、一般的に耳にする精神障害と何が違うの?といった方も多いのではないでしょうか。

障害年金では、抱えている病気が精神障害なのか、それとも神経症や人格障害なのかは大きな違いになります。

今回のブログでは、障害年金の視点から、神経症および人格障害について解説していきます。

障害年金のご相談においてもよくテーマにあがる内容なので、ぜひいろんな方にご覧いただけると嬉しいです。

ぜひ、最後までお読みください。

目次

神経症とは?

心配事や不安が募ることによって現れる症状の総称で、皆さんも聞きなじみのある「ノイローゼ」も神経症と同義とされています。(神経症のドイツ語が語源)
また、一般的に神経症は、うつ病のように「〇〇病」といった病名がつくものよりも軽度であるとされつつも、生活に支障をきたす不調があるものを指します。
神経症は「総称」のため、その症状は様々なものがあります。よくあるものを例にあげると、次の通りです。
■不安神経症(パニック障害)
動悸や息苦しさを伴う前触れのない突然の発作が起き、この発作によって死を想像してしまうほどの恐怖を伴います。発作自体に恐怖心を抱くようになり、外へ出かけることが難しくなるなどの行動の制限が生まれることもあります。
■強迫神経症
とても強い強迫観念を抱き、その強迫観念を打ち消すために更に強迫行為を繰り返す神経症です。強迫神経症によって引き起こされる行動の例として、カギをきちんと閉めたか不安になって何度も確認してしまう(ひどい場合は外出先から戻って確認したくなるなど)といったものです。
不安や心配は誰しも日常生活で多少なり抱えているものですが、神経症といわれるとそれらが一般の度合いよりも強くなってしまっている状態といえます。

人格障害についても知ろう

冒頭でも述べたように、神経症のほかに「人格障害」といったジャンルもあります。
人格障害はパーソナリティ障害とも呼ばれていて、もしかするとこの呼び方のほうが耳にすることがあるかもしれません。
この人格障害(パーソナリティ障害)は、日常生活や本人の行動に支障をきたす思考等の特性を抱える人のことを指します。
パーソナリティ障害は10種類あるといわれ、さらにその10種類を3つのグループに分類できるとされています。
グルーピングして、確認していきましょう。

■変わっていると受け取られる特徴を持つもの
・妄想性
・シゾイド(他者に無関心)
・統合失調型

■演技がかっている、感情的と受け取られる特徴をもつもの
・反社会性
・境界性
・演技性
・自己愛性

■不安や恐れを抱く特徴をもつもの
・回避性
・依存性
・強迫性

各特徴の詳細についての説明はここでは割愛しますが、これらの人格障害を抱えることで、人間関係を構築するのに苦労したり、自己同一性に欠けるなどの問題が生じるとされています。

神経症が障害年金の対象外となる理由

障害年金には認定基準が設けられていますが、そこで次の通りハッキリと明文化されているのです。

(以下、障害認定基準より抜粋)
神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象とならない。ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、統合失調症又は気分(感情)障害に準じて取り扱う。
なお、認定に当たっては、精神病の病態がICD-10による病態区分のどの区分に属す病態であるかを考慮し判断すること。

このように解釈される背景として、患者自身による自己治癒の可能性が期待できる点や、保護的環境下にあることで疾病利得を感じて精神症状の消失を阻害してしまう可能性が懸念される点など、障害年金制度の趣旨と照らし合わせて考えられています。

神経症でもこんな場合は可能性あり

障害認定基準にもただし書きがされているように、神経症でも精神病の病態を示しているものについては、統合失調症や気分障害(感情障害)に準じて取り扱うこととされています。
この病態について認定基準では細かく例示していませんが、疾病及び関連保健問題の国際統計分類であるICD-10(※)に沿って判断できると考えて良いでしょう。
※International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems
つまり、神経症を抱える人が、ICD-10に記載されている統合失調症や気分障害(感情障害)の症状を併発している場合に限り、障害年金の受給の可能性があるということになります。

おわりに

今回は神経症と人格障害についてご紹介しました。
精神障害との違いが素人にはハッキリしないことも多く、 障害年金の認定基準に該当するか否かお困りの方もよくお見掛けします。
弊社ではLINEでのお問合せ窓口をご用意しておりますので、一度聞いてみたいなと思われた方はぜひお気軽にお問合せください。
このブログの他にも、 障害年金にまつわるテーマでたくさんの過去記事がありますので、よければ併せてお読みいただけると嬉しいです。

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