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認知行動療法ってなんだろう?方法や効果について知りたい人必見!

認知行動療法は精神疾患の治療に向け開発されたものですが、精神疾患では無くても生きていれば冷静な判断が難しくなるシーンがありますよね。元々の性格が影響したり、気持ちに余裕がないタイミングだったり…。適切な判断というのは現実を冷静に見据えてこそ可能なものですが、ストレスフルな現代社会において、それは簡単なことではありません。

そこで、認知行動療法を通じて自分の考えや感情を俯瞰して捉えることで、自分の思考の偏りや歪みといったクセに気づき、認知を見直すきっかけを持つことは生きやすくなる手段のひとつになり得ると言えます。

今回のブログでは、認知行動療法について知っていただくことを目的とした内容にしています。

ぜひ、最後までお読みください。

目次

認知行動療法について

認知行動療法はアメリカで開発された精神療法です。「認知」つまり「ものの受け取り方や考え方」のバランスを保つ療法です。英語ではCognitive Behavior Therapyと表記するため、CBTとも呼ばれることがあります。
とっさに思い浮かぶ思考によって私たちの感情や行動は左右されますが、そのとっさの思考がどの程度現実と乖離があるのかに気づくことで過剰な不安や落ち込みを取り払い、問題に適応できる思考を得る助けとなります。

認知行動療法で感情を自動運転から手動運転に!

認知行動療法についてわかりやすくまとめられた、大野裕著『マンガでわかる認知行動療法』で認知行動療法での感情や思考のコントロールについて、まさに腑に落ちる表現がされていたのでご紹介します。
大野裕氏の説明を要約すると…普段の無意識の状態で湧き出る感情や思考が「自動運転」とするなら、認知行動療法を通じて感情や思考を「手動運転」に切り替えることが可能になるのです。
なぜ手動運転に切り替える必要があるのかというと、とっさに浮かぶ考えにはその時の心の状況や思考のクセによって「思考のエラー」が発生している可能性があるため、自動運転によって生まれた感情や思考にとらわれるのは問題への対処能力を低下させてしまいかねないのです。
心が穏やかではなかったり、冷静さを欠く状態であればあるほど思考のエラーは起こりやすいものですから、そういった時こそあえて認知行動療法というフィルターを通過させて、自分の認知に向き合うことが有効になるのです。

認知行動療法でどう変わる?

認知行動療法では、「自動思考」に対してなぜそのような自動思考に至ったかの「根拠」を確認して、本当に自動思考で生まれた思考や感情だけが唯一の可能性なのか「反証」を検討します。自動思考において極端な思考、例えば結論を急ぐ「先走り思考」や良し悪しだけで判断する「白黒思考」厳しいルールで縛る「べき思考」や自分に厳しい「自己批判」といったような思考に偏ったエラーが発生していても、その思考のエラーに気づいてより問題解決につながる「適応的思考」へ切り替えることができるようになります。
この説明では少しわかりづらいと思うので、先ほどもご紹介した『マンガでわかる認知行動療法』で用いられていたシチュエーションを使って説明します。
職場でのランチタイムで、同僚同士が一緒にランチに行こうと話しているのが聞こえてきました。普段はあなたもその同僚たちと仲良くしてるのですが、その時はあなたに声を掛けられることもなくランチには誘われませんでした。…といったシチュエーションにおいて、あなたはどんな自動思考が働きますか?
「自分は嫌われているんだ!!!」といった自動思考がうまれたとしましょう。この自動思考の根拠は「ランチに誘われなかった」という事実です。では反証をしていくと、自分は忙しそうに見えて気をつかって遠慮してくれたのかもしれない/私が嫌いな食べ物なのを知って誘うと断りづらいと配慮してくれたのかもしれない/今日は2人の共通の話題を話しながらランチをしたいのかもしれない…などと様々な可能性が考えられることが分かってくると思います。
認知行動療法は思考をポジティブにしよう!というものではなく、自分の自動思考を受け止めつつも、本当にその考えしかないのだろうか?と視野を広げて極端に悲観的になったり感情的になったりすることを回避できるようになります。

おわりに

認知行動療法について簡単にご紹介しましたが、だいたいのイメージは掴んでいただけましたか?
書店でも認知行動療法についてまとめられた書籍が多く扱われているので、興味を持った方はぜひ更に詳しく調べてみてくださいね。
日本では予防的なメンタルヘルスケアはまだ一般的ではないですが、普段の生活の中から自分の考えや感情に向き合える時間を持つことはセルフケアに繋がると思います。

今回は認知行動療法について取り上げましたが、このブログでは毎週1回様々なテーマで情報発信していますので、またのぞいていただけると嬉しいです。

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