Z世代の社員との接し方に悩める先輩社員必見!世代間コミュニケーションについて考えよう
「Z世代」と世代をひとくくりにして語る風潮に賛否ありますが、世代の分断や揶揄といった否定的な側面だけで捉えるのではなく、世代間コミュニケーションのうえでの若年層の目線を知る手がかりに活かしてはどうでしょうか?
今回のブログでは、未来を担う「Z世代」とのコミュニケーションについて紹介するほか、これまで日本において語られてきた世代の特徴について触れていきたいと思います。
社内での世代間コミュニケーションに悩める先輩社員はもちろん、多くの方のお役に立てると嬉しいです。
ぜひ最後までお読みください!
目次
- ○ Z世代の定義とは?
- ・参考にしたい、教育者の視点
- ○ Z世代の特徴として語られるのは?
- ○ Z世代だけじゃない!これまでもこんな○○世代があった!
- ・1947~1949年)団塊世代・ベビーブーム世代
- ・1965~1969年)バブル世代
- ・1960年~1979年)X世代
- ・1987年~2004年)ゆとり世代・ミレニアル世代
- ○ おわりに
Z世代の定義とは?
詳細は後述するのですが、これまでも世代別のカテゴライズはされていて、1960年~1979年生まれを「X世代」1980年~1996年生まれまでがミレニアル世代(Y世代)と呼ばれてきました。Z世代はこれらに続く世代として位置づけられており、主にY世代が過ぎたあとの1990年後半から2010年生まれの世代を指しています。
参考にしたい、教育者の視点
最近読んだ書籍、静岡大学農学部教授の稲垣栄洋先生の『雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々』で「Z世代」をはじめとするカテゴライズについて前向きに触れられていたのでご紹介したいと思います。
稲垣先生は現在は大学教授ですが農林水産省での勤務経験をお持ちの方で、植物に関するご研究をされる傍ら150冊以上の書籍を執筆されています。国私立中学入試の国語の試験での再頻出作者1位に連続して選ばれるなど非常に人気のある先生です。
この書籍は、そんな稲垣先生の研究室のゼミ生との交流が書かれた(エピローグではフィクションとされていますが、おおよそ実際のゼミと近しい内容なんだろうなあとイメージが膨らみます)作品です。
作品内で「Z世代として分類して区別するのは管理する上でとても便利」と触れられており、この言葉の意味合いとしては、分類は人間が勝手に決めたレッテルに過ぎないけれども、それでも分かった気になれることで指導方法を工夫したりと管理上便利だというものでした。
古くからある血液型ごとのキャラクターの先入観や、「草食系男子」「理系女子」といったカテゴライズなど。本当にこのカテゴライズに当てはまる人かどうかも分からなければ、この一言だけでその人の本質を語れるものではないけれど、分類して区別することを入口に徐々に接し方を工夫して本質に近づいていくことができれば、拒絶したり分断してしまうよりも前向きなコミュニケーションに繋がるなあ。と私はこの文章から感じました。
話がこのブログのテーマから脱線してしまいますが、この書籍の中で稲垣先生のご専門の雑草に関する情報が散りばめられているのですが、雑草の在り方から我々人間が学ぶべきものが多くあるのだなと知らされます。
たとえば植物の成功要素として次の3つが紹介されていましたが、人間に置きかえて考えることもできそうです。
C(競争に勝つ力)
S(ストレスに耐える力)
R(変化を乗り越える力)
Z世代の特徴として語られるのは?
「Z世代」と聞いて、皆さんはどんなイメージやワードが浮かびますか?「デジタルネイティブ」として幼いころからデジタルに慣れ親しんだ世代であることや、SNSでの自己発信に長けた世代でもあるといった特徴が語られることが多いと思います。
SNSで多様な価値観に触れていることもあり、自分らしさを大切にする心や他者の個性についての寛容さがあり、また、リーマンショックの影響を知っている世代の親に育てられているという背景から「車は持たない」に代表されるような堅実さを持っているともされています。
Z世代だけじゃない!これまでもこんな○○世代があった!
世代でカテゴライズして特徴を掴もうとするのはZ世代以前にもありました。過去に語られた世代について触れていきましょう。古い世代から新しい世代に順に紹介していきます。(見出しの年代はその世代が指す生まれ年を意味しています。)
1947~1949年)団塊世代・ベビーブーム世代
戦後の日本を生きてきた世代であり、高度経済成長期の日本を知っている世代です。
好景気の中で社会人経験をしているため、努力すれば評価に反映されるといった感覚を持っており、競争意欲が高いともいわれています。
1965~1969年)バブル世代
団塊世代後の新人類世代(1955~1967年生まれを指す)を経て「バブル世代」が現れます。
雇用の機会に恵まれた世代である点が特徴的です。好景気の中で昇進がしやすかった背景も影響してか体育会系の傾向があり、あとの世代とのコミュニケーションにおいてパワハラとして映ってしまうことがあります。
1960年~1979年)X世代
1970~1984年生まれはバブル崩壊の影響から就職難をダイレクトに受けた世代であり、ロスジェネ世代(就職氷河期世代)とも呼ばれます。
1987年~2004年)ゆとり世代・ミレニアル世代
特に1987~2004年生まれをゆとり世代と呼ぶことが多いですが、その世代の中でも1996年生まれまでがミレニアル世代(Y世代)と呼ばれる世代です。ミレニアル世代に続くのがZ世代、そして2010年以降に生まれた世代はα世代として括られるそうです。
おわりに
Z世代をはじめとした各世代の特徴や世代間コミュニケーションについて取り上げましたが、いかがでしたか?
世代に関する名称が社会に浸透するとき、否定的なニュアンスが含まれているようで私は好きではありませんでした。
しかし、社会が変化する中で、環境が異なれば当たり前や常識が変化するのもまた当然で、世代ごとの感覚の違いは生まれるべくして生まれるものといえます。
そういった意味で世代ごとの感覚の個性があることを受け入れ、自分にとっては新鮮な感覚を持っている世代の良さや強みに目を向けることは世代を超えて交流していくうえで重要な視点だと考えています。
多様な年齢が集まる会社といった組織の中で、各世代の強みを活かしつつ発展することができれば素敵ですよね。
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