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ためこみ症とは?その診断や治療について。あの偉人もためこみ症だった?!

ためこみ症という病名を聞いたことはありますか?

ゴミ屋敷などの報道は見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。

コレクターとは違った意味で物を手放すことができずに溜め込んでしまい、生活に大きな支障を来してしまいます。

ためこみ症はかつて強迫性障害の一部として扱われていましたが、ためこみ症として独立しました。

このブログでは、そんな “ためこみ症” について知っていただけるよう、ご紹介しています。

また、あの有名なアンディ・ウォーホルもためこみ症だったと言われていますが、アンディ・ウォーホルのためこみ症の一面にフォーカスした書籍も参考書籍として触れているので、併せてご覧いただけると嬉しいです。

ぜひ、最後までお読みください。

目次

ためこみ症とは?

ためこみ症とは、価値の有無にかかわらず物を手放すことに不安や苦痛を感じてしまい、溜め込まれた物によって生活スペースが埋め尽くされてしまうなどといった日常生活に支障がある状態をいいます。
診断基準に基づいて医師によって正式に評価され、治療方法としては抗うつ薬の服用や認知行動療法がとられます。
ためこみ症と判断するのに重要なのは、ためこみ症は収集家(コレクター)とは異なるという点です。
のちの章で紹介している参考書籍では、コレクターとためこみ症の違いについて次のように説明されていました。

コレクターとためこみ症を分けるのは、単に集めた品々の数ではない。
重要なのは、何らかのテーマをもって集めているかどうか、そして、集めたものをどれだけ大事に保管しているかだ。
~驚くほどたくさんのものを集めていた一方で、それらを整理整頓することには無頓着だった。
この無頓着さが、コレクターとためこみ症を分ける大きな違いのひとつだ。
コレクターは、集めたものを人に見せることに喜びを感じるが、ためこみ症は、集めたものをしまい込む。

ためこみ症は強迫性障害から独立したってホント?

医師による精神疾患の分類では、アメリカ精神医学会が出している『精神疾患の診断・統計マニュアル』(以下DSM)に記載のチェックリスト等を参考にされるます。
そのDSMは1952年の初版から改訂が重ねられ、現在は第5版であるDSM-5が最新です。
DSM-4からDSM-5への改定にあたって、『ためこみ症』はもともと強迫性障害の一部とされていた扱いから、独立することとなりました。
カテゴライズ上は、強迫症の関連に位置しますが、強迫症については過去ブログでも『強迫症(強迫性障害)ってどんな症状?治療法や支援方法について』というタイトルでご紹介したことがありますので、こちらもぜひご覧ください。

ためこみ症にはあの偉人も悩まされていた?!

写真にある書籍『不安なモンロー、捨てられないウォーホル 「心の病」と活きた12人の偉才たち』(クラウディア・カルブ 作/葉山亜由美 著)を書店でみかけたのですが、帯には以下のように列記されていて、思わず手に取りました。

華やかな功績の裏にあった、生きづらさ。
歴史上の人物を、現代医学のレンズを通して追う。
本書に登場する12人の偉才と現代医学から見た診断名
■マリリン・モンロー/境界性パーソナリティ―障害
■ハワード・ヒューズ/強迫性障害
■アンディ・ウォーホル/ためこみ症
■ダイアナ妃/過食症
■エイブラハム・リンカーン/うつ病
■クリスティーン・ジョーゲンセン/性別違和
■フランク・ロイド・ライト/自己愛性パーソナリティ障害
■ベティ・フォード/アルコール・処方薬依存症
■チャールズ・ダーウィン/不安症
■ジョージ・ガーシュウィン/注意欠陥・多動症
■フョードル・ドストエフスキー/ギャンブル障害
■アルベルト・アインシュタイン/自閉スペクトラム症

このブログを書くにあたっても、アンディ・ウォーホルについての記述は参考にさせていただきました。
私たちと同じように誰もが知っている偉人もそれぞれに悩みを抱えていて、葛藤を抱えながらも功績を残していたのだということが知れ、励まされた気持ちになりました。
また、この書籍の冒頭にも書かれていましたが、まさに「魅力あふれる歴史的人物を通じて心の問題にスポットライトが当たって、それについてまわる偏見や差別がなくなる」ことに一役買う書籍だと感じました。
読みやすいので、ぜひ気になった方はこちらも読んでみてください

おわりに

いかがだったでしょうか?これまでためこみ症について関心が無い方も、このブログを通じてためこみ症について知っていただける機会につながると嬉しいです。
このブログは、毎週月曜日に週に1度更新しています。
今回のように特定の症状や病気について取り上げることもあったり、社労士として労務にまつわるテーマでお届けすることもありますので、ぜひ、これからもご覧いただけると幸いです。

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