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「採用したけどすぐ辞めた…」ミスマッチを防ぐ採用前チェックリスト

「ようやく人が採用できた!」と思ったのも束の間、「実は思っていた仕事と違って…」「職場の雰囲気に馴染めなくて…」と、入社後すぐに辞められてしまった経験、ありませんか?

採用には時間もお金も労力もかかります。にもかかわらず、せっかく採用した人材が早期離職してしまうのは、企業にとっても本人にとっても大きな損失です。

その背景には、多くの場合「採用時のミスマッチ」が潜んでいます。


この記事では、早期離職を防ぐために“採用前”に確認しておきたいポイントを、チェックリスト形式でご紹介します。

目次

採用の「ミスマッチ」とは?起こる理由を知っておこう

まず前提として、「人材のミスマッチ」とはどんな状態を指すのでしょうか?
これは、企業側の期待と、応募者側のイメージや希望が大きくずれている状態を意味します。

■よくあるミスマッチの例
求職者:「事務中心の仕事と聞いていたのに、営業サポートばかり」
企業側:「柔軟に動ける人を採用したかったのに、受け身の姿勢が強い」
双方:「職場の雰囲気が合わず、コミュニケーションがうまくいかない」

こうした行き違いの多くは、実は採用前の確認不足やすり合わせ不足によって起こります。
もちろん、入社前にすべての不安や誤解を解消するのは難しいですが、ポイントを押さえておくだけでミスマッチの確率はぐっと下げられます。

採用前に確認したい“企業側”の準備ポイント

まずは、企業側が事前に整理しておくべきことから見ていきましょう。
採用活動を「なんとなく」で始めてしまうと、結果的にミスマッチの原因になりやすくなります。

✅ 職務内容は具体的か?
「事務職」や「総務担当」など、職種名だけでは仕事内容のイメージは曖昧なままです。
・具体的な業務範囲(例:経理補助、電話応対、備品管理など)
・繁忙期や残業の頻度
・1日の仕事の流れ
といった情報を求人票や面接の場で明確に伝えることが大切です。

✅「期待している人物像」は社内で共有できているか?
採用担当者と現場責任者の間で、「どういう人が欲しいのか」がズレているケースも多く見受けられます。
・主体的に動ける人?
・チームワークを重視する人?
・正確さ重視?スピード重視?
求める人物像のキーワードを3〜5つに絞り、採用チームで共通認識を持つようにしましょう。

✅ 面接時に「良いところばかり」伝えていないか?
よくあるのが、「人を集めたい」あまり、会社の良い面だけを強調してしまうパターンです。
「風通しが良い」「自由な社風」「やりがいのある仕事」など、曖昧な表現ばかりが並ぶと、求職者は現実とのギャップにがっかりすることも。
・仕事で大変な点は?
・課題に感じているところは?
・実際に最近辞めた人がいたとしたら、その理由は?
こうした点も正直に伝えることで、入社後の「こんなはずじゃなかった」を防ぐことができます。

面接で見極める「求職者側」のポイント

採用前に見極めておきたいのは、相手のスキルや経歴だけではありません。
むしろ、価値観・コミュニケーションスタイル・仕事に対する考え方など、内面的な部分がマッチしているかが非常に重要です。

✅ 志望動機に“リアリティ”があるか?
表面的な志望動機(「御社の理念に共感して…」など)だけでなく、次のような点を掘り下げて聞いてみましょう。
・なぜこの職種を選んだのか?
・これまでの職場でどんなことにやりがいを感じたか?
・仕事でつらかった経験は?それをどう乗り越えたか?
こうした問いから、その人の価値観や働くうえで大切にしていることが見えてきます。

✅ 入社後の希望と現実にズレがないか?
「どんな働き方を望んでいるか?」も重要なチェックポイントです。
・残業の許容度
・どこまでの業務を担当したいのか
・チームより個人で動く方が向いていると思うか
これらを確認することで、実際の業務内容や組織文化との相性が判断しやすくなります。

✅ 逆質問の内容にも注目
・面接の終盤によくある「何か質問はありますか?」という場面。
ここでの質問内容から、相手の関心の方向性や職場への期待値が読み取れることがあります。
例えば…
・「入社後の評価制度について教えてください」→キャリア志向が強い
・「1日のスケジュールはどうなっていますか?」→具体的な働き方をイメージしている
・「休日出勤はありますか?」→プライベートとのバランスを重視
こうした質問を通じて、自社での働き方とマッチしそうかを判断する材料になります。

まとめ:採用の「成功」は、入社後の定着で決まる

採用は「ゴール」ではなく、「スタート」です。
採用がうまくいったかどうかは、入社して数か月〜半年後に“その人が活躍しているかどうか”で判断すべきものです。
早期離職の多くは、採用前のちょっとしたコミュニケーション不足や情報のすり合わせ不足が原因です。
裏を返せば、そこを丁寧にチェックしておくだけで、“辞めにくい採用”に変わる可能性があるということ。

🔹 採用前チェックリスト
(例)
✅ 職務内容を具体的に伝えているか?
✅ 求める人物像は社内で共有できているか?
✅ 面接で会社の課題も正直に話しているか?
✅ 志望動機・働き方の希望にリアリティがあるか?
✅ 職場との価値観やコミュニケーションスタイルが合っているか?

採用の精度を上げるには、「選ぶ」だけでなく「見極める」目を養うことも必要です。
企業と求職者がお互いに納得して“この会社で働こう”と思える関係性を築くことこそ、採用活動の理想ではないでしょうか。
この記事が、そんな前向きな採用の第一歩につながれば嬉しいです。

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