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パニック障害の症状とは?障害年金の対象外ってホント?

パニック障害(症)を患っていることを公表する有名人が増え、その病名を聞いたことがある方も多いと思います。

よく知られるようになった反面、症状が正しく理解されないことも多いのがこの病気です。

病名の「パニック」というインパクトあるワードが誤解の原因にもなっているのかもしれません。

このブログでは、パニック障害の症状や原因にはどんなものがあるのか?といった疑問を解消できるような内容となっています。

また、パニック障害で障害年金を受給できるのか?といった疑問にも触れています。

ぜひ最後までご覧いただけると嬉しいです。

目次

パニック障害をご存知ですか?

パニック障害(症)をご存知でしょうか。冒頭でも述べたように闘病を明かす有名人が増えてきたこともあり、病名くらいは聞いたことがある方も少なくないかと思います。
まず初めに念頭に置いておきたいのが「パニック発作」と「パニック障害」は別物であるということです。これらの違いについて触れながら、パニック障害についてご紹介します。
また、パニック障害の原因は明確ではありませんが、初めてのパニック発作は過労やストレスによって引き起こされやすくなることが知られています。
もともとの性格も影響するといわれており、たとえば真面目・完璧主義といった性格はそうでない人と比べるとパニック発作のきっかけになるストレスをためやすいと考えられています。

パニック発作ではどんなことが起こる?

パニック発作は明らかなきっかけがなくても突然強い不安や恐怖が突然押し寄せて症状を引き起こします。
そのパニック発作の症状は多様ではありますが、胸の痛み・窒息感/息苦しさ・吐き気・動悸・発汗/冷感などがあり、また、これらの発作は短時間で治まるのも特徴的です。
ICD-10の診断基準でも「自律神経性の刺激による症状」「胸部、腹部に関する症状」「精神状態に関する症状」「全身的な症状」に分類された諸症状が定められています。

パニック障害とは

パニック障害とは、上述したパニック発作が起きていることに加えて、パニック発作に対する「予期不安」が伴います。「予期」と表現されるように「発作がまた起きたらどうしよう」と過度に不安な状態が続いた状態を指します。
次第に、パニックが起きた場所・起こりそうな場所を避けるようになる「広場恐怖」も出現して生活に制限がかかるようになります。

パニック障害に有効とされる森田療法とは?

パニック障害について情報収集する中で「森田療法」なるものに出会いました。
森田療法は、名称の由来にもなった明治生まれの精神医学者である森田正馬(まさたけ/しょうま)により確立されました。
神経症に対する治療法として生まれた森田療法ですが、今日では神経症に限らず心の問題に広く応用されることで注目されています。
その森田療法は、以前にブログでもご紹介した認知行動療法のような西洋式の精神療法とは問題の捉え方が異なる東洋的なものです。
西洋的な捉え方と東洋的な捉え方にどのような違いがあるかというと、西洋的な精神療法では「原因・結果論」といわれるように、原因を知ることで感情はコントロールできるといった捉え方をするのに対し、東洋的な精神療法では「円環論」といわれるように「感情をコントロールしようとするがゆえに悪循環が始まり悩みが深まってしまう」といった捉え方をします。
このように西洋と東洋では違ったアプローチをしますが、森田療法は東洋的な考え方が根底にあるとされています。
森田療法では、不安や恐怖を消し去ることに注力するのではなく、不安や恐怖を受け入れながら「あるがまま」に生きることを目指します。つまり感情を受け入れはするものの、その自然発生した感情にとらわれないようにするというのがポイントになります。
そこで森田療法では次のような5つの「感情の法則」を提唱しています。
・放っておけば消えていく
・衝動を満たして消してもまた強まる
・慣れればやわらぐ
・注意をむけると強くなる
・体験を重ねると受け止め方が変わる
この感情の移ろいを知ることと同時に、自然発生した感情に性急に決着つけようとせずに「耐える」こともまたとらわれを回避するポイントとされています。

【参考書籍】健康ライブラリーイラスト版 新版 森田療法のすべてがわかる本/北西憲二監修

上段で森田療法について触れるにあたって、写真の書籍『健康ライブラリーイラスト版 新版 森田療法のすべてがわかる本』を参考としました。
タイトル通りイラストを交えつつ森田療法についてわかりやすく紹介した内容で、森田療法について知るはじめの1冊としてオススメです。

パニック障害では障害年金を受給できないってホント?

パニック障害は神経症のひとつとしてカテゴライズされます。
神経症が障害年金の対象とならないことは過去ブログでもご紹介した通りです。
原則としては障害年金の対象とならないという理解で良いのですが、例外として「精神病の病態を示している」ことが医学的に見てとれるのであれば、対象となるケースがあります。

おわりに

パニック障害について簡単にまとめてきましたが、自分が体感したり身近な人に当事者がいないとイメージが浮かびづらい部分もあるかと思います。そんな方は、パニック障害を患った登場人物が出てくる作品を観てみるのも理解に役立つかもしれません。もちろんフィクション作品ではすべてを理解するには不十分かもしれませんが、イメージの手がかりとするのには役立つかもしれません。

夜明けのすべて

例えば、以前も紹介した『夜明けのすべて』はパニック障害を抱えた男性が重いPMSを抱える女性主人公と心通わせていくストーリーです。随所でパニック障害による生活や行動の制限、発作の辛さが描かれていて、その苦労に触れることができます。小説が原作ですが、映像作品もおススメです。

shrink―精神科医ヨワイ―

もうひとつ、パニック症に触れた作品でおすすめのものがあります。
現在NHKで放送されている、同名のマンガを原作としたドラマshrink―精神科医ヨワイ―では、第1話のテーマがまさにパニック症を扱うものでした。
シングルマザーとしての子育てと仕事の両立に追われる生活の中、突然パニック発作を起こして電車に乗ることや会議室に入ることができなくなった女性を中心にストーリーが展開します。


このように、作品などを通じてパニック障害を知ることもできるので、ぜひご覧になってみてください。

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