新型うつ(非定型うつ)ってどんな症状?正しく理解して偏見をなくそう

新型うつをご存知ですか?
新型うつというのは正しい病名ではありませんが、従来からのうつ病と異なる点がみられるものをそのように呼称しています。また、新型うつは非定型うつとも表現されることがあります。
このブログでは、いわゆる新型うつはどのようなものなのか、そして典型的なうつ病との違いについて紹介しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
新型うつ(非定型うつ)ってどんな症状があるの?
新型うつは上述した通りマスコミ用語のようなもので、正しい名称ではありません。(参考:こころの耳)
精神科医の中でも、本当に新型うつというものは疾患群なのかと議論がされているともいいます。
そのため医師の中では、新型うつ(病)はカテゴリーとして適応障害に吸収できると考えて、適応障害との診断をすることも珍しくないようです。
ではなぜあえて「新型うつ」と表現されてきたのでしょうか?
その背景として考えられるのは、従来のうつ病と新型のうつ病とは性格傾向が全くことなる、という点です。
みなさんは「うつ病」と聞いてどのような症状をイメージするでしょうか。
食欲が低下したり不眠になったり、気持ちが常に沈んでいる状態を想像されるかと思います。
このイメージに該当するのが従来のうつ病とされていますが、新型うつでは逆に過食・過眠が指摘されています。
また、常に気持ちが沈むというよりも気分の浮き沈みの激しさがみられるという点も新型うつの特徴とされています。
例えば、仕事がある平日は気分がひどく落ち込むけれど、休みである土日は元気を取り戻します。
うつ病を抱える人のうち30~40%がこの新型うつに当てはまる可能性があるとの指摘もあり、まだまだ新型うつの認知度は高くないとはいえ、それほど珍しいものではないのかもしれません。
新型うつ(非定型うつ)がされがちな誤解や偏見
新型うつの人にみられる症状(特徴)について上の章で触れましたが、それを見てどのような印象を持ちましたか?
「休みになると元気になるって、そんなの私もだよ」「よく食べてよく寝るなら元気じゃないか」「単なる怠けじゃないのか」...このような印象を持った方もいるかもしれません。
いま挙げたようなものが、まさに新型うつの人に向けられる偏見や誤解であると指摘されています。
そのように捉えられがちであるため、周囲の人も対応に苦慮することが少なくありません。
しかし、特定の効能を含む薬による症状緩和がみられることから、セロトニンあるいはノルアドレナリン系に異常があることは間違いないとされており、新型うつは甘えや怠慢ではなく、本人にとってはとても苦しい状況であることが分かります。
新型うつ(非定型うつ)でも障害年金は受給できる?
新型うつが正式な病名ではないことは繰り返し触れてきた通りですが、「うつ病」や「適応障害」としての病名に落ち着く(医師がそのように判断して診断書に記載できる)のであれば、障害年金を申請(請求)して受給に至る可能性はあります。
過去に精神障害での障害年金申請をテーマにお届けしたブログがいくつかあるので、よければそれらもご覧ください。
■パニック障害の症状とは?障害年金の対象外ってホント?
■自己愛性パーソナリティ障害ってどんな病気?障害年金の受給対象になるかについても解説。
■うつ病での生活に対して障害年金がもたらす経済的安心について考えよう
■神経症は障害年金の対象外ってホント?人格障害についても併せて解説
おわりに
新型うつについて簡単にまとめましたが、いかがだったでしょうか。
ブログの中でもお伝えしましたが、新型うつに対する偏見や誤解がなくなるためにも、少しでも新型うつの特徴についての理解が進むと幸いです。
このブログでは、今回のように特定の病気に関する内容のものや労働分野のお話しなど様々なテーマを扱っています。
毎週月曜日に更新しているので、過去のブログ記事も含めてご覧いただけると嬉しいです。
<第1位>カサンドラ症候群って知ってる?職場で生まないために注意すべきポイントをご紹介。
<第2位>生活保護を返金することになるってホント?!障害年金との調整について社労士が解説!
<第3位>自己愛性パーソナリティ障害ってどんな病気?障害年金の受給対象になるかについても解説。