社労士K)10月に読んだ本

読書習慣が少し停滞していましたが、秋の訪れとともにペースを取り戻してきました。読書の秋ですね。
10月に読んだ5冊をご紹介。
・神様ショッピング(角田光代)
5冊のうち、こちらだけ再読です。
短編集なので読みやすく、次に読む本が手元にない時にランダムに読んでいます。
神頼みにまつわる物語が描かれていて、どれも神にすがる姿は切実ながらも滑稽。
この本は入院に際して友人から贈られたのですが、手術リスク(合併症)におびえてあらゆる神に節操なく神頼みをする私に重ねて選んでくれたのだと思っています。
8つの短編のうち、私が一番好きなのは縁切り神社の話です。
じつは私も過去に縁切り神社で不思議な体験をしたことがあって、それ以来、縁切り神社には畏れを抱いています。
本の内容からは逸れますが、私の縁切り神社エピソードを少し書かせていただくと…
当時、縁切り神社の存在を知ってはいたものの場所は知りませんでした。でも突如「縁切り神社」と聞いてみんなが共通して思い浮かべるであろう“アレ”が出先で目の前に現れて、その迫力(?)に吸い寄せられるようにお参りしてみようという気持ちになりました。
特定の対象に対する絶縁を強く願うというよりも悶々とする日々の打開を願ったように記憶しているのですが、そこから自分を取り巻く環境がなぜかガラッと変わって、それが今につながる出会いだったり。思い返すと参拝を境に人間関係が一掃されたように思います。
もともとお付き合いのあった方々に対しては「縁切り」となるのかもしれませんが、それに代わって新しく関係を結んだ人たちとのあいだで人生が好転したので、私の経験としてはむしろ「縁結び」の印象が強いです。
縁切り神社の短編を読んだからなのか最近またこの不思議な経験を思い出して、縁切り神社に思い馳せるようになりました。呼ばれているのかもと思いつつも、過去の経験があるので参拝には覚悟がいるなあと思っています。
・人生は逆算できるのか(勅使河原真衣)
勅使河原さん、たくさん書籍を出されていますよね。YouTubeでも対談動画がおすすめに流れてきて気になっていました。
この新書の著者紹介では<個人の能力でなく「関係性」という切り口から、組織をより良くする提案を行う>と勅使河原さんの活動が説明されています。
本書はタイトルである「人生は逆算できるのか」といった問いに対する答えが提示されるというよりも能力についての考察が中心で、著者紹介にもある通り個人の能力に依存しないことを念頭にした問いかけがされています。
社会に限りある資源を分け合わないと生きていけないため「配分原理としての能力主義」が編み出されたといった背景や、現代の人口減社会において「選抜や排除を前提としていたら回らなくなる」といった指摘には、社労士としても改めて気づきを得ました。
日本でも「一億総活躍社会」のスローガンが掲げられて久しいですが、本当の意味での“総活躍”が実現するには“能力とはそもそも何なのか”といた考察に触れることは意義があるように思います。
・働く男(星野源)
『よみがえる変態』を読んでから文筆家としての星野源も大好きになりました。
よみがえる変態はもう何度も読み返しているのですが、そろそろ別のものも読みたいなと思っていたところで出会ったのがこの『働く男』でした。
この本との出会いは、「本のマルシェ」での「本のぶつぶつ交換会」というイベントでした。

本の交換会には様々なスタイルがありますが、この「本のぶつぶつ交換会」は持参したオススメの本を袋に入れるシークレット型。
自分がおすすめの1冊を持ち込んだ代わりに他の人のおすすめを1冊持って帰るのですが、ざっくりとしたジャンルとオススメの理由が書かれた短いメッセージを手掛かりに興味のある本を1冊選ぶといった体験がとっても楽しい!!
「キャリアに悩む方へ」といったターゲットに向けたコメントもあれば、「スポーツを通じて主人公が成長する物語です」といったようなコメントもあり、「自分がすでに持っているあの本かも」「もしかしてあの作家のものかな?」と想像しながら私が選んだのは「歌手・俳優をしている人のエッセイ本」と書かれた1冊。
絶対に星野源!!という確信がありながらも『よみがえる変態』が被る不安もあったので、袋から『働く男』が出てきたときは嬉しかったです。
歌手に役者に文筆家と幅広く活躍する星野源はまさに“働く男”。この本は映画連載エッセイを中心に自作曲の解説や出演作の裏側にまで触れられた1冊なのですが、私はその本編よりも「はじめに」で病気前後で仕事観(人生観)が一変したことが書かれている部分が一番印象に残っています。私が星野源と同じ病気で同じ手術を経験したこともあって、共感できるからかもしれません。
・わからないまま母と生きる/夫のちんぽが入らない(こだま)
こちらは上述の「本のマルシェ」で出店されていた「本の栞」さんにて購入。書評でたびたび見かけてタイトルは知っていたのですが、平置きされた本の帯をみて読んでみようと思いました。
著者であるこだまさんは『夫のちんぽが入らない』で知られています。ドラマ化もされていますよね。
『夫のちんぽが入らない』はタイトルのインパクトが強すぎて手に取りづらかったのですが、こだまさん自体に興味があったのも『わからないまま母と生きる』を手に取ってみた理由です。
こだまさんの世界観の前知識もないままに読み始めのですが、ページを捲る手が止まらなくなって気づいたら読み終わっていました。私が読みながら声を出して笑うので家族に驚かれ、「そんなにおもしろいん?」と聞かれても、「めっちゃおもしろいねんけど、おもしろいだけじゃないねん」と説明するしかない何とも言えない世界観。
読み終わってすぐに『夫のちんぽが入らない』を購入。そしてこちらも笑い泣きと神妙な表情を繰り返しつつ読んで家族を不安にさせながら一気に読了。読み終わってからもしばらくその本のことを考えてしまうという体験を久々にしました。『夫のちんぽが入らない』は、まちがいなく私の好きな本の上位に入る本でした。タイトルに躊躇して手を伸ばせなかったことを後悔。でも読んでみて、このタイトルじゃないとダメなんだということが分かりました。
今回もとりとめもない読書記録でしたが、あらためて「読書(プライベート時間)が確保された職場ですよ~」というアピール活動の一環だということを最後に念押しして…
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